いよいよです。移植前処置

こんばんは。

今日の沖縄は曇り時々晴れで過ごしやすい一日でした。
今はしとしと雨が降ってます。

前回の記事

ギリギリのタイミング

こんにちは。 前回の記事 https://7538-seitai.com/archives/1449 の続きです。 治療開始から約４ヶ月たっ

2011年05月12日

の続きです。

僕が移植をする病院のクリーンルームは年代物で、結構老朽化していて、もしかしたら、僕が入る頃には改築されているかもというくらいだったのですが、予算が厳しいということで見送られたそうです。この中で僕は約１ヶ月間を過ごすことになりました。

トイレも洗面も食事も何もかも２～３歩ですべて済ませられる広さでした。
無菌室のはずが、シャワーに入ったあと床に水がしみだしたりしてたので
「こんなんで大丈夫なのか」と不安に思ったりしました。

このクリーンリームに初めて入ったときに、これまでにいったい何人の人が
ここで移植をしたんだろうかとか、何人の人が苦痛に耐えたんだろうかとか、いろいろな思いがでてきました。

ここに入るとドクターと看護師以外の人とはガラス越しで、電話でしか話も出来なくなります。
結局、ほとんどの日は吐き気や、発熱などで辛くて、苦しくて人と話をしている余裕はなく、寝ているほうが楽だったので、ちょうど良かったのすが・・・。

そして移植の４日前から骨髄移植の前処置がはじまりました。

その治療の説明書では「成人Ｔ細胞白血病の治療のため、これまで多剤併用化学療法を施行してきました。現在、部分寛解の状態ですが、再発/腫瘍増大の可能性を否定できません。治癒を目指すためには抗腫瘍剤の大量投与（通常量の数倍～１０倍程度）が必要と考えます。あらかじめ採取した、他人の造血幹細胞を抗腫瘍剤投与後や放射線照射後に輸注することによって、抗腫瘍剤の大量投与に伴う致死的副作用（骨髄造血機能抑制）を回避することができます。」とありました。

いよいよ移植の４日前から超大量の抗がん剤の投与がスタートしました。
この抗がん剤投与がスタートすると、もう後戻りが出来ません。
自分の血液はすべて破壊され始めます。
破壊されたあとにドナーさんの造血幹細胞が僕の体で血液を作り出すまでの３～４週間程度の間、僕の免疫力はほぼゼロになります。

ドナーさんの骨髄液も移植するその日に採取するので、骨髄液が届くかどうかドキドキでした。

いよいよです。
その時からまた日記を書いていたので、記しておきます。

４日前
「今日から、前処置のエンドキサン（抗がん剤）を開始した。
夕方までは特に副作用はなかったが、夕食後から吐き気が強く食べられなかった。夜中も吐き気が強く、夜のあいだずっと吐き続けた。」

３日前
「今日はエンドキサン２日目。吐き気止めを朝飲んでからは調子が良くなってきた。朝食は食べられなかった。昼も食べられなかったけど、夕方にはだんだん調子が良くなってきて１７時頃、妻に買ってきてもらったカップヌードルを全部食べた。あとウィダインゼリーも飲んだ。」

２日前
「今日から放射線治療。今日、明日で合計１２Ｇｙ。朝8:00に３Ｇｙ。
昨日の夜は吐き気がなくなったおかげで一昨日よりは眠れた。トイレにこまめに行かないといけないので浅くしかねむれなかったけど放射線治療は体に感じるものは特になく終わった。少しだるくなり、耳下腺がいたんだから、保冷剤で冷やした。夕方の放射線治療は機器故障のため20:00からはじめた。」

１日前
「今日で放射線治療終了。夕方の最後の放射線の際に機器の故障で３Ｇｙの予定が2.25Ｇｙしかできず、合計11.25Ｇｙの照射となった。
しかし、放射線科医、担当医の話では十分な量を照射してあるので治療の効果に差が出るようなものではないとのこと。夕方、主治医が骨髄液を受け取りに東京へ出発してくれたとのこと。」

放射線治療室への移動時にはホコリがつかないようシーツにくるまれてました。

骨髄移植当日
「昨日の夜は、今日の移植のため興奮して眠れなかった。
朝から緊張している。体もきれいにしておこうと思い午前中でシャワーを浴びた。
もう準備万端！体調も万全！
１９：００に骨髄液が到着。
ドナーさんの血液型がＯ型のため（僕はＡ型だった）
ちょっと処理をしてから持ってきてもらった。
1050ｃｃ採れたが、処理後は600ｃｃ程度とのこと。
十分な量があるので大丈夫とのこと。
ドナーさんありがとうございます。
ドナーさんから頂いた生きるチャンスを無駄にせずがんばります。」
赤いパックの点滴が骨髄液です。

次回に続きます。